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星乃珈琲店設計コンペ 応募案

期間:2019年6月~2019年8月
用途:飲食店
種別:新築(コンペ案)
構造:鉄骨造
規模:敷地面積1320㎡/延床面積211.63㎡

有名珈琲店の郊外型店舗の新たなイメージを競う設計コンペ応募案。


多くのプロフェッショナルが語るコーヒーの近年史として、4つの波が挙げられます。

1つめの波は70年代のインスタントコーヒー。喫茶店やファミリーレストランで提供されるコーヒーは、「ブルーマウンテン」に代表される、品種の違いにこだわるところから始まりました。

2つめの波は、「スペシャルティコーヒー」が意味する通り、国や産地の違いに対するこだわり。少し時間が空いて2000年代に大きな波が訪れました。駅前、郊外に関わらず日本国内でも大人気で多数の店舗を展開しているS.Bコーヒーは、この第2の波から生まれたものと位置づけました。

3つ目の波は、農園へのこだわり。2010年代以降で首都圏や主要都市に展開しているB.Bコーヒーがここに含まれるようです。

4つめの波は、2019年以降訪れる、豆や抽出する人、方法へのこだわり。日本でもバリスタ・チャンピオンシップが開催され、チャンピオンの抽出方法を設定できるマシンが開発されるなど、「淹れた人の違い」に着眼されるようになりました。

近年史の解釈は人によって様々ありますが、これら4つの波の先に立ち、第5の波はどんなものになるのか、それに対してどういった空間がふさわしいのかを考える、というのが私たちの命題でした。

そこで私たちが考えたのは、お客さん自らバリスタとなり、研究し、こだわって作ったコーヒーを互いに味わい、高めあう場です。

既に料理教室のようにマイスターがコーヒーの淹れ方を指導する場はありますが、これに端を発する人と人の交流を、地域コミュニティや地域イベントと連動させて、集客性と地域に親しまれる場との相乗効果につなげていきたい、というのがこの計画案の目的でした。

第5の波のためのスペースと外部空間に役割を与えることで、「地域とつながる珈琲店」を目指しました。

​結果は残念でしたが、大変、気に入っています。

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